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x-hanahiraki   花開万国春

 

臨在録 行録 到大慈 りんざいろく こうろく 大 慈に到る

到大慈       大慈に到る           杭州の大慈山 寰中禅師のところに行く
慈在方丈内坐
   慈 方丈の内に在って坐す  寰中禅師は方丈の内に坐っている
師問         師 問う             臨済義玄が寰中禅師に尋ねる
端居丈室時如何 丈室に端居するとき如何   方丈の縁側にいるときはどうですか
茲云         慈云く              寰中禅師が答えて曰く
寒松一色千年別                    野中の一本松じゃ 千年万年 微動だにせず
野老拈
花万国春  野老花を拈ず 万国の春  田舎の老人が花を採って 春爛漫と云ってくる 
師云         師曰く              臨済曰く
古今永超円智体  古今永く円智の        絶対無の良い境界だが
三山鎖断万重関  三山鎖断す万重の関    仙人の戯れる仙境は万重の関で閉ざされてる
茲便喝        茲すなわち喝         寰中 喝
師亦喝        師 喝             臨済も 喝
茲云         茲 云う             寰中 云う
作麼         そも               さて
師払袖便出     師 ほっしゅうして去る    臨済 袖を打ち払って去った